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所長マイクのブログ,2019年ブログ2019/09/08
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減薬・断薬の方法 17 「記憶の方程式 」
記憶の方程式
実体がない記憶について洞察を深めて行きます。
「記憶」の構成を方程式にしてみます。
「出来事1×感情=出来事(過去)の記憶」
出来事1に感情がかけ合わさって、結果として記憶ができあがる。
同じ出来事1でも、マイナス感情が紐付くと、マイナスの記憶になります。
出来事1×−1(感情)=−1(出来事の記憶)
出来事1×−100(感情)=−100(出来事の記憶)
プラス感情が紐付くと、プラスの記憶になります。
出来事1×1(感情)=1(出来事の記憶)
出来事1×100(感情)=100(出来事の記憶)
しかも感情の度数によって幅が広がります。
トラウマは、強烈なマイナス感情が紐付いた記憶ということができます。
出来事は常に変わらない事実ですが、感情レベルは無限に変化することができます。
例えば、「父親は厳しく、いつも怖かった」という記憶を持つAさん、「父親はニコニコして、いつも優しかった」という記憶を持つBさんの2人がいるとします。
仮にAさんとBさんのそれぞれの父親に似ているDさんが目の前に現われる場合を見てみます。
Aさんの過去の記憶の構成は、
「父親は厳しくいつも怖かった」
「父親は厳しい」×「怖い」=「父親は厳しくいつも怖かった」過去の記憶
「父親は厳しい」が、出来事1
「怖い」が、−100(感情)
「父親は厳しくいつも怖かった」が、−100(出来事の記憶)
もしAさんの目の前に父親と同じような雰囲気のDさんが現われたとき、どのように反応すると想像できるでしょうか?
父親に似たDさん=「父親は厳しくいつも怖かった」=「怖そうな人」
Aさんは、Dさんを父親ではないにも関わらず、似ているだけで「怖い」と感じてしまう可能性があります。
一方、「父親はニコニコして、いつも優しかった」という記憶を持つBさんの場合はどうでしょうか。
Bさんの過去の記憶の構成は、
「父親はニコニコして、いつも優しかった」
「父親はニコニコ」×「優しかった」=「父親はニコニコして、いつも優しかった」過去の記憶
「父親はニコニコ」が、出来事1
「優しかった」が、100(感情)
「父親はニコニコして、いつも優しかった」が、100(出来事の記憶)
もしBさんの目の前にDさんが現われたとき、どのように反応すると想像できるでしょうか?
父親に似た人=「父親はニコニコして、いつも優しかった」=「優しそうな人」
同じDさんに対して、Aさんは「怖そう」、Bさんは「優しそう」と判断してしまう可能性が高いことは容易に想像できます。
すると、Aさん、BさんのDさんに対してそれぞれの顔つき、目つき、雰囲気、態度、言動などが無意識に違うでしょう。
これが、私たちが無意識に過去の記憶で判断してしまうメカニズムです。
そして心の病が発症する仕組みです。
ここの例の場合では、Aさん、Bさんの父親の記憶が「根本原因」、Dさんが「環境原因」です。
根本解消というのは、それぞれの父親という記憶を変えることです。
当然変えることができるのは、「父親の厳しさ」や「父親のニコニコ」ではなく、父親に対する感情「怖い」「優しい」の部分です。
続きはまた明日。
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