うつ病の大まかな種類や近年における患者数について

うつ病は、言葉で説明をするのが大変難しい病気です。

私たちの日常に確実に潜んでおり、発症していることに気づけず無理を続けてしまえば、心身のバランスを大きく崩してしまいます。

心と身体のバランスが崩れて毎日がつらくなってしまう前に、うつ病の種類ついて理解をしておくことはとても大切でしょう。

うつ病は私たちにとって身近な病気であることを認識し、少しでも悩んだら相談することが大切なのです。

そのためこの記事では、うつ病の大まかな種類や近年におけるうつ病患者の人数について解説します。

うつ病の種類や患者数について知りたい方は、ご参考にしていただければ幸いです。

 

うつ病の主な種類

 

うつ病の種類は、大きく「大うつ病性障害」と「双極性障害抑うつ」の2つに分けられます。

 

大うつ病性障害

 

大うつ病性障害とは、うつ状態のみがずっと続くタイプのうつ病です。

患者の割合が多く、増加傾向にあります。

主な症状は、以下の通りです。

【主な症状】

・抑うつ気分

・体重の変化

・疲労感や倦怠感

・興味や喜びの消失

・思考力や集中力、決断力の低下

・不眠や過眠など睡眠への影響

・焦りや不安

・体中の痛み

・動悸や息切れ

 

落ち込んだ状態や物事への関心が薄まるなどの心のトラブルと、めまいや動悸などの身体のトラブルが起きます。

日常生活を普通に送っている方でも発生する恐れが充分にあり、なかなか気づけないこともあるのが問題点です。

気づけないままで無理をすると、症状はさらに悪化していってしまいます。

日本人であれば生涯で1度は経験する人が10％弱程度であるともいわれており、誰にとっても想像以上に身近な病気です。

 

双極性障害抑うつ

 

少し前までは「躁うつ」と呼ばれていた、躁状態とうつ状態を繰り返してしまう脳の病気です。

つまり、気分が良い状態と落ち込んだ状態を、波のように繰り返してしまいます。

躁状態と呼ばれる気分が良い状態では、なんでもできるような全能感を抱き、元気な状態にみえます。

しかしそのあと抑状態に切り替わり、どうしようもなく気分が落ち込むというサイクルを何度も繰り返してしまうのです。

 

気分が良い状態だと誰にでも話しかけてしまったり、眠るのも忘れて活動してしまったりと、社会生活を送るために支障が出てしまいます。

また、賭け事やけんかなど普段はしないようなこともしてしまい、大きなトラブルにつながることもあります。

 

世界でみると、およそ100人にひとりの割合でこの病気にかかるとされており、やはり想像以上に身近な病気です。

発症のしやすさに男女の差はなく、青年期から老年期まで幅広い方が発症する可能性があります。

 

どれくらいいるのか

 

うつ病は、決して他人事の病気ではありません。

厚生労働省が発表している「患者調査」によると、平成29年10月の段階で、躁うつ病を含む気分障害の総患者数は約127万6,000人でした。

（参考：厚生労働省　平成29年「患者調査の概況」）

しかしうつ病の患者は病院を受診しないことも多いといわれており、実際にはさらに多くの方が苦しんでいることが推定されます。

 

誰にとっても他人事ではないと認識し、ちょっとした心身の変化でもうつ病が原因の可能性はあると考えておきましょう。

 

うつ病のサインに気づける？

うつ病の種類や患者数についてご紹介しました。